2026-10-21 / 10/21(水)朝版・寄り付き前
夜間の日経先物は810円高、原油安で買い戻し。今夜はメタ決算
米イラン協議の「合意が近い」との観測で原油と金利が下がり、NYダウは529ドル高でした。夜間の日経平均先物は810円高の65,210円で、きのう売られた半導体と銀行が夜のうちに買い戻されています。ただAIの信用不安は残り、今夜のメタ決算が次の分かれ目です。
データ時点: 日本株=10/20(火)大引け確定/米国株=10/20(火)終値(fetch_market.py 06:39)・時間外(fetch_extended.py 06:40)/大阪夜間=10/21 06:00終値(株探 n202610210073)/PTS=株探の個別ページ(10/20 23:54〜10/21 05:07)
きのう東京を売らせた三つの理由のうち、原油と金利の二つが夜のうちに和らいだ朝だと見ています。残る一つのAIの信用不安は、今夜(日本時間10/22早朝)のメタ決算まで答えが出ません。
夜間の日経平均先物は65,210円と、きのうの現物終値(64,075円)より1,135円高く終えました。TOPIX先物も現物比+1.53%と同じくらい強く、半導体だけでなく幅広い銘柄の戻りを示しています。
今日の要点
- 夜間の日経平均先物は810円高の65,210円、TOPIX先物は4,070.5で、どちらも現物終値を1.5%超上回っています。ADR(米国で取引される日本株)は10銘柄すべてが東証終値を上回り、ソフトバンクGと3メガバンクの戻りが大きくなっています。
- 米国はNYダウが+1.02%の52,495ドル、S&P500が+0.28%、NASDAQは−0.02%でした。米イラン協議の観測でWTI原油(11月限)は101.79ドル(−1.80%)、米10年債利回りは5.12%に下がっています。
- AIの信用不安は消えていません。韓国のAIデータセンター株が上場初日に30%超下げ、SOX指数は−0.29%でした。ネットフリックスは決算後の時間外で−5.94%です。
ヘッドライン
米イラン協議の観測で原油安、ダウは529ドル高
米イラン協議が今週にも進み、合意が近いとの未確認情報が流れ、WTI原油の11月限は101.79ドル(−1.80%)に下げました。米10年債利回りも5.12%へ低下し、NYダウは一時700ドルを超える上げとなり、529.85ドル高で引けています。ただその後、協議に関わる外交官が「合意が近いとの報道は不正確」と述べ、上げ幅は縮みました。
原油安がインフレ懸念を和らげ、金利の低下を通じて幅広い株の重しを軽くする経路です。東京ではきのう原油高と金利高を理由に売られた銘柄が多く、その裏返しの買い戻しが入りやすいと見ています。WTIが100ドルを割り込むか、イラン側の発言と米10年債の5.10%を見ています。
夜間先物は65,210円、ADRは10銘柄すべてプラス
大阪の夜間取引で日経平均先物は65,210円(日中の清算値比+810円)、TOPIX先物は現物比+61.29ポイントで終えました。ADRの東証終値比は、ソフトバンクGが+3.2ポイント、三井住友FGが+2.6ポイント、三菱UFJが+2.5ポイント、みずほFGが+2.4ポイントです。夜間のPTSでもアドバンテスト(+2.75%)や東京エレクトロン(+2.23%)が買われました。
きのう最も売られた値がさ半導体と銀行が、夜のうちに買い戻された形です。ただ、きのうの朝も米国のハイテク高を見て東京の戻りを読み、寄り付きの後に売られて外しています。9:05〜9:15の水準が65,000円を保てるか、寄り後30分のソフトバンクG(4,700円)と銀行株に注目しています。
AIの信用不安はくすぶる、SOXは−0.29%
韓国のAIデータセンター企業エリスが上場初日に30%超下げ、米国のAI関連株は売りから始まりました。SOX指数は11,283.81(−0.29%)で引けましたが、日中の値幅は3.69%と大きく、序盤の下げから戻しています。引け後の時間外では、エヌビディアやマイクロン、ラムリサーチが+2%前後、コアウィーブが+5.61%と戻していますが、理由は確認できていません。
AIのデータセンターを借金で作る会社の資金繰りが、データセンター投資の先行きを通じて半導体の受注見通しに波及する経路です。韓国KOSPIのSKハイニックスとサムスン電子、エリスの上場2日目、今夜のメタ決算の設備投資の見通しを見ています。
主要指数
| 指数 | 値 | 前日比 | 52週位置 | 時点 |
|---|---|---|---|---|
| 日経平均 | 64,075.42 | −1.30% | 65% | 10/20終値 |
| TOPIX | 4,009.21 | −1.43% | - | 10/20終値 |
| NYダウ | 52,495.88 | +1.02% | 80% | 10/20終値 |
| S&P500 | 7,712.57 | +0.28% | 93% | 10/20終値 |
| NASDAQ総合 | 26,424.82 | −0.02% | 83% | 10/20終値 |
| SOX指数 | 11,283.81 | −0.29% | 60% | 10/20終値 |
| ドル円 | 158.14 | −0.24% | 56% | 10/21 06:39頃 |
| 米10年債利回り | 5.12% | −0.02pt | 86% | 10/20終値 |
| ビットコイン | 82,737ドル | +1.08% | 43% | 10/21 06:39頃 |
日経平均は25日移動平均(66,384円)と75日移動平均(66,359円)の差が約25円まで縮み、きょうにも25日線が75日線を上から下に抜ける「デッドクロス」になる見込みです。夜間先物の65,210円でも両線の下にあり、66,000円台は戻り売りが出やすい水準と見ています。PERは10/19の予想EPSで計算すると、きのうの終値で16.85倍、65,210円なら17.15倍です。
米国の恐怖強欲指数は27.2で、1週間で17ポイント下げた後に「極度の恐怖」から「恐怖」へ戻しました。VIXは17.31(−6.13%)と落ち着いた一方、東京の日経VIはきのう32.18と通常のレンジ(20〜30)の上にあり、空売り比率も41.3%と高めです。売り方の買い戻しが出やすい地合いだと見ています。
前回シナリオの答え合わせ
シナリオの読み方(メイン・強気・リスクの3本、確率とレンジ、外れたと分かる条件、的中率の計算)は 「シナリオとは」 にまとめています。
MISS
きのうの朝版のメインは「半導体の戻りと資源・内需の一服が打ち消し合い、65,000円を挟むもみ合い」(64,400〜65,400円・45%)でした。終値64,075.42円はメインの下限を325円下回り、リスク(63,800〜64,400円・25%)の範囲で引けています。米国のハイテク反発を東京の値がさ半導体の戻りと読みましたが、東京はコアウィーブの社債の値下がり(信用不安)と韓国KOSPIの急落を見て売りました。
きのう夕方に出した10/21向けのシナリオ(63,800〜64,900円)は、夜の米国と先物の動きを受けてこの朝版で差し替えています。累計は2026-10-20時点で検証43件、hit 12/partial 22/miss 9、的中率53.5%です。
今日のシナリオ
シナリオの読み方(メイン・強気・リスクの3本、確率とレンジ、外れたと分かる条件、的中率の計算)は 「シナリオとは」 にまとめています。
10/21(水)のシナリオです。今夜のメタ・テスラ・ラムリサーチの決算(日本時間10/22早朝)は未反映です。
夜間先物が65,210円、TOPIX先物も現物比+1.53%で、きのうの売り理由のうち原油と金利が和らいだため、寄りから大きく戻すと見ています。ただ上には6日移動平均(65,711円)と日足の雲の上限(65,772円)、その上に25日線・75日線があり、メタ決算の前で上値は追いにくいと想定しています。上昇比率(東証プライム)は60〜85%を目安にしています。
寄り後に65,000円を割り込み、KOSPIやエリスが続落し、ソフトバンクGが前日終値の4,554円を割る場合は、上げ幅を大きく縮める展開を警戒しています。米イラン協議の否定で原油が103ドルを超えるのも下振れの条件です。
9:05〜9:15の水準が65,500円を超え、寄り後30分でアドバンテストが34,550円、ソフトバンクGが4,750円を超え、KOSPIが+2%超で反発するなら、25日線・75日線を試す余地があると見ています。
外れと判断する条件は、終値が66,500円を超えるか64,300円を割る場合、上昇比率(プライム)が95%超か30%未満の場合、寄り付き(9:05〜9:15の水準)が66,000円超か64,500円未満の場合です。65,000円の上で引ければメイン、64,300円を割って引ければ想定の外です。
注目カレンダー
- 10/21(水): 8:50に9月貿易統計、15:00に英国の9月消費者物価、16:15に9月の訪日外客数。引け後(日本時間10/22早朝)にメタ・テスラ・ラムリサーチ・テキサス・インスツルメンツ・IBMの決算
- 10/22(木): ディスコとウエスタンデジタルの決算、投資部門別売買動向(10/13〜16週)の公表
- 10/23(金): 9月の全国消費者物価、ファナックの決算