/ 9/24(木)朝版・寄り付き直後(9:13時点)

米金利5%台、連休明けは800円高

米5年債入札の不調で米10年債利回りが5.11%まで上がり、9/23の米国株は全面安になった。4営業日ぶりに開いた東京は800円超高く始まったが、先物が示していたギャップは半分に縮み、寄りからリクルートが−4.8%と売られている。

データ時点: 日本株=9/18大引け確定値+寄り付き値(Yahoo!ファイナンス 9/24 09:13)/米国株・SOX・米セクターETF・商品・暗号資産・為替=9/23終値/日経225先物=9/24 08:45 大阪寄り付き

主要指数の5日推移(起点日比)
日経平均S&P500SOX指数
Source: Yahoo Finance / 09/09〜09/23 終値・起点日比NOX MARKET LAB

連休中に積み上がった「高く始まる理由」の半分を、米金利が一晩で取り上げた。東京が4営業日ぶりに受け取ったのは、そういう形の追い風である。

本日9/24は東証の連休明け初日で、日銀の新政策金利1.25%の適用開始日でもある。この記事は朝版で、寄り付き直後(9:13時点)までの値動きしか含まない。表などに出てくる日本株の終値は9/18大引けのもので、本日分は寄り付きの値だけである点に注意してほしい。

今日の要点

  • 米5年債入札の不調(落札5.033%)をきっかけに米10年債利回りは+0.14ptの5.11%と52週レンジ内位置100%に達し、S&P500−0.75%・NASDAQ総合−1.13%・SOX指数−1.23%(7日ぶり反落)と米国株は全面安で終えた。
  • 日経225先物は大阪で65,960円(9/18現物終値比+941円)で寄り付き、9/23 04:11のCME 66,945円から約1,000円剥がれた。現物は+576円で始まり9:09に上げ幅800円超まで広げたが、前回想定していた約1,900円のギャップは半分になっている。
  • メタのAIエージェント「Muse」がショッピング決済に広がったことで、AIに「食われる側」の売りが旅行・証券・検索広告へ拡大し、東京ではリクルートHDが寄りから−4.81%(9:13時点)。業種別の寄り付きは機械が首位、サービス業が最下位である。

ヘッドライン

米5年債入札が不調、10年債5.11%で米株全面安・SOXは7日ぶり反落

9/23の米国市場を動かしたのは金利だった。700億ドルの5年債入札は落札利回り5.033%、テール+3.1bp、応札倍率2.212と不調に終わり、同じ日に出た9月PMI速報は総合58.4と2021年7月以来の水準、バーFRB理事は「追加的な政策調整が必要になる可能性が高い」と述べた。米10年債利回りは4.965%から5.11%(一時5.135%)へ上がり、2年債は4.947%、30年債は5.415%。S&P500は−0.75%、NASDAQ総合は−1.13%、NYダウは352.1ドル安で、SOX指数も−1.23%と7日ぶりに下げた。

流れとしては、指標の上振れと入札不調が利上げ観測を呼び戻し、長期金利が5%台に乗ったことで高PER株の割引率が上がり、連休中に買われた半導体やグロース株に利食いが出た、という順番になる。米セクターETFでは公益(XLU)−1.93%、不動産(XLRE)−1.55%と金利に敏感な業種が最も売られ、XLUは52週レンジ内位置0%まで沈んだ。東京にはこれが、ドル円158円台の円安と、CME先物の約1,000円の剥落という二つの経路で届いている。

この先の目盛りは、米10年債が5.00%を割り戻すか5.20%を超えるか、日本10年債(9/18引け2.985%)が3%に乗るか、そして9/30の米8月PCEである。

連休明けのギャップが半減、日経は800円超高で始まる

大阪の日経225先物12月限は08:45に65,960円(清算値比+860円)で寄り付き、SGXは65,915円、CMEの9/23清算値は65,925円だった。9/23 04:11に66,945円あったCMEの値から約1,000円が剥がれ、9/18の現物終値に対するギャップは+941円(+1.45%)まで縮んでいる。現物の日経平均は9:05に+576円で始まり、9:09には上げ幅を800円超に広げた。

4営業日分を一度に写すはずだったギャップが半分になったぶん、高く寄ってそのまま崩れる「寄り天」のリスクも小さくなった。先物の寄り値65,960円は25日線65,464円の上、75日線66,637円の下にあり、60日の価格帯別出来高の最厚帯65,509〜66,522円のちょうど中に入っている。上には66,522円・66,637円・20日高値66,954.69円と三段の上値が並び、下には25日線と9/18終値65,018.95円が控える配置である。

寄りの主役は半導体メモリで、キオクシアHDは寄り前の成行買い越し885億円が全銘柄トップとなり、56,780円で寄り付いて9:13時点は56,660円(+3.83%)。ただし米国ではマイクロン−2.22%、サンディスク−3.73%と利食いが出ており、寄り後に出来高が伴うかどうかが問われる。確認したいのは寄り30分の売買代金と上昇銘柄比率で、9/18のプライム上昇比率33.8%からどこまで戻すかが今日の広がりを測る目安になる。

米中首脳会談はきょう、休戦2か月延長を事前表明・半導体規制は議題外

米中首脳会談は本日ワシントンで開かれ、結果が出るのは日本時間9/25未明になる。会談を前にベッセント財務長官は、11/10に失効する貿易休戦を2027/1/10まで延長し、非センシティブ品目は将来の関税措置から除外すると表明した。グリアUSTR代表は半導体輸出規制について「議題にすらない」としている。

短い延長が先に出たことで、サプライズの余地はレアアース磁石・農産物・H200の実出荷あたりに絞られた。半導体装置株にとっては、期待が剥がれて下に振れる幅が小さい代わりに、上に振れる幅も小さい会談ということになる。台湾をめぐる文言が荒れれば、後場のリスク要因として意識される。

見ておきたいのは、共同声明にレアアースの数量や期限が入るか、H200の出荷実績、301条やロシア産原油関税の扱い、そして台湾についての書きぶりである。

主要指数

主要指数の前日比
Source: fetch_market.py(Yahoo Finance)/日本株=9/18大引け確定値+寄り付き値(Yahoo!ファイナンス 9/24 0NOX MARKET LAB
VIXの推移
VIX
Source: Yahoo Finance(fetch_history.py)NOX MARKET LAB
投資部門別売買動向(週次ネット・億円)
海外投資家個人信託銀行
Source: JPX 投資部門別売買状況(fetch_investor_flows.py)/公表は対象週の翌週木曜NOX MARKET LAB
指数 前日比 52週位置 時点
日経平均 65,018.95 +1.38% 74% 9/18大引け(9/24は+576円で寄り、9:09に上げ幅800円超)
NYダウ 51,511.59 −0.68% 69% 9/23終値
S&P500 7,706.03 −0.75% 94% 9/23終値
NASDAQ総合 26,936.04 −1.13% 97% 9/23終値
SOX指数 12,534.27 −1.23% 75% 9/23終値
米10年債 5.11% +0.14pt 100% 9/23終値
VIX 15.18 +6.83% 10% 9/23終値
ドル円 158.24 +0.50% 67% 9/23終値
ビットコイン 84,420.79 −2.03% 39% 9/23終値

9/23単日では下げたものの、連休を通して見ると米国の半導体はまだ高い位置にいる。SOX指数の連休中の累計は+5.14%、NASDAQ100は+2.79%で、NASDAQ100・S&P500・テクノロジー(XLK)は52週レンジ内位置が94〜98%の高値圏にある。一方で公益(XLU)は同0%、ユーロドルは同5%と年間の底に並び、米10年債だけが100%の天井にいる。金利が上がる局面で、金利に弱いものから順に売られた並びである。

VIXは15.18と+6.83%上がったが、52週レンジ内位置は10%にとどまり、警戒感はまだ薄い。米セクターETFの首位はエネルギー(XLE)の+0.96%だった。WTI原油は92.22ドルで5営業日ぶりに反発しているが、9/23は10月限から11月限への乗り換えをまたぐため前日比が出所で割れており、ここでは水準と方向だけを使う。銅は6.78ドルで52週レンジ内位置99%と、年間高値圏を保っている。

前回シナリオの答え合わせ

シナリオ的中率の推移(hit=1, partial=0.5)
累計的中率
Source: scenario_log.jsonNOX MARKET LAB

PARTIAL

9/24向けのシナリオは今日の大引けを待って検証するため、直近の答え合わせは引き続き9/18向けのもので、判定は partial である。メイン50%の「高く寄って、後場に削る」は、想定レンジ64,300〜65,400円に対して終値65,018.95円も寄り値64,681.55円も収まり、主役に置いた「半導体主導」も当たった。値上がり寄与はアドバンテスト+436.86円、東京エレクトロン+215.21円、キオクシアHD+110.05円で、上位3銘柄が上げ幅882.70円の86%を占めている。

外したのは広がり・後場の流れ・商いの規模の3点だった。上昇比率を45〜60%と置いたのに実績は33.8%で、下限を11.2pt下回った。日銀の票決7対2がハト派と受け取られて後場に一時+1,300.32円まで買われ、「高く寄って削る」ではなく「高く寄ってさらに買われる」形になった。売買代金も10兆3,969億円(前日比+45.3%)の大商いを見込めていなかった。

累計は2026-09-24時点で検証26件、hit 9/partial 13/miss 4、的中率59.6%である。

今日(9/24)のシナリオ

メイン: 高寄り後に上げ幅を削り、25日線の上で引ける50%
65,500〜66,500円

連休中の半導体高を寄りで写して高く始まったあと、最厚帯65,509〜66,522円の戻り売りと、米金利5.11%を受けた持ち高調整で上げ幅を削り、25日線65,464円の上で引ける形を本線に置く。前場は最厚帯上限66,522円から75日線66,637円のあたりで戻り売りが出るかと、リクルートの下げ止まりを確認し、後場は米中会談の続報と米10年債の時間外の水準を見ながら上げ幅を削る流れを見ておく。9/23版の想定レンジ66,000〜67,200円からは約500円下へずらしており、理由は9/23の米5年債入札不調と10年債5.11%である。

強気: 75日線と20日高値を上抜ける25%
66,500〜67,200円

75日線66,637円と20日高値66,954.69円を上抜ける展開。半導体3銘柄が寄り30分の出来高で1.5倍を超えて高値を保ち、ナスダック100先物がプラス、ドル円が158円台、上昇比率が60%超、米10年債が5.05%以下——この並びが揃うなら上のレンジが視野に入る。

リスク: ギャップを埋めて9/18終値近辺へ25%
64,800〜65,500円

米10年債が5.20%を超える、AIに「食われる側」の売りが広がって上昇比率が35%を下回る、米中会談の雲行きが悪くなる、半導体が寄り天になる、ドル円が157円を割れる——このいずれかが起きれば、ギャップを埋めて9/18終値65,018.95円の近くまで戻る展開が意識される。9/23版で「金融株のAIディスラプション」と置いていたリスク要因は、リクルートの下げとして実際に観測された段階に格上げしている。

無効化条件は4つ。終値が67,200円を超える、終値が64,800円を割る、上昇比率が70%を超えるか30%を下回る、サービス業が33業種の上位10位に入る——このいずれかが出たら、上の組み立ては外れたものとして扱う。

注目カレンダー

  • ★ 9/24 日中〜夜 米中首脳会談(ワシントン) — 結果は日本時間9/25未明。休戦延長は事前表明済みで、焦点はレアアース・H200・台湾の文言
  • ★ 9/24 16:00頃 投資部門別売買動向(対象週9/14〜9/18)
  • ★ 9/30 21:30 米8月PCEデフレーター+4-6月期GDP確定値/日本時間10/1 05:30 マイクロン(MU)FY26 Q4決算