2026-10-02 / 10/2(金)朝版・寄り前
米雇用統計待ち、日経は夜間550円安で過熱を冷ます
2,203円高の翌朝、日経平均は25日線から+5.38%離れた過熱の冷まし方が問われる。米金利の反落とマイクロン高は追い風だが、今夜21:30の米雇用統計は東京の取引が終わってから出るため、週末前の持ち高調整が出やすい。
データ時点: 日本株=10/1大引け/米国株・SOX・米セクターETF=10/1終値/為替・暗号資産=10/1〜2朝/大阪夜間=10/2 06:00終値
きょうの東京は、前日の急騰をどこまで冷ますかを見る日になりそうだ。大阪夜間は68,460円(−550円)で戻ってきており、日経平均は25日線からの乖離+5.38%、ボリンジャー+2.9σという短期の過熱を抱えている。
一方で米国は、午前に20年超ぶりの高さをつけた米10年債が5.24%へ反落し、マイクロンが+3.03%と好決算を素直に評価された。追い風はあるが、最大の材料である米9月雇用統計は今夜21:30と、東京の取引が終わってから出る。答えを見る前の金曜日として、上値を追いにくい地合いを想定している。
今日の要点
- 今夜21:30の米9月雇用統計(予想+9万人・失業率4.1%)は10月FOMC前の最後の雇用データで、結果が東京の取引後に出るため、週末を前に持ち高を軽くする動きが出やすい。
- 米10年債は場中に20年超ぶりの高さをつけた後に5.24%へ反落し、半導体の割高感がやわらいだことで、マイクロン+3.03%・SOX+1.59%と好決算が素直に評価された。
- 日経平均は10/1に三角もちあいを上放れたが、25日線乖離+5.38%は過去5年で上位約9%の過熱で、夜間先物も550円安と、まず過熱を冷ます形から始まりそうだ。
ヘッドライン
今夜21:30に米9月雇用統計、前日の新規失業保険申請は予想外に減少
米9月雇用統計の予想は雇用者数+9万人・失業率4.1%で、10/27〜28のFOMC前に出る最後の雇用データになる。10月の利上げ確率は、米PCEが予想を下回ったあとに約71%から35〜47%へ下がっていた。そこへ10/1の新規失業保険申請件数が予想外に減り、雇用の底堅さを示す材料が一つ加わっている。
雇用が強ければ利上げ観測が戻り、米金利が上がって高PERの半導体には逆風になる。弱ければ金利が下がり、株には追い風になる。どちらに転ぶにしても結果は東京の取引後に出るため、きょうの東京は週末前の持ち高調整が先に出やすい。
注目は雇用者数+9万人と失業率4.1%に対する結果、平均時給、そして発表後に米10年債が5.2%台を保つかである。
米金利は20年超ぶり高水準から5.24%へ反落、マイクロン+3.03%でSOX+1.59%
10/1の米ISM製造業は54.5(予想55.0)と予想を下回ったが、仕入れ価格は77.9と6.8ポイント上がった。午前は米10年債・30年債がともに20年超ぶりの高さをつけて株が下げたものの、午後に金利が反落し、米10年債は5.24%で引けた。S&P500は+0.19%で引け、マイクロンは決算後の時間外の下げから一転して+3.03%、サンディスクも+2.75%だった。
金利の上昇が止まったことで半導体の割高感がやわらぎ、マイクロンの好決算がそのまま評価された形だ。ただし仕入れ価格の急上昇は物価の再燃を示しており、雇用統計の結果しだいで金利が再び上がる余地は残る。
SOXが12,800台を保てるか、米10年債が再び5.3%に近づくかが確認材料になる。
夜間は68,460円(−550円)、25日線乖離+5.38%・+2.9σの過熱
大阪夜間は日中清算値69,010円から550円安の68,460円で引けた。日経平均は10/1に、6月高値(6/22・72,832円)と8/14高値を結ぶ下降トレンドラインと、7月安値からの上昇ラインで作る三角もちあいを上に抜けている。MACDは0付近でゴールデンクロスし、ADXはまだ低く、トレンドの出始めの形だ。
一方で、25日線からの乖離+5.38%は過去5年で上位約9%の水準で、ボリンジャーは+2.9σ(+3σは69,086円)、RSIは65.9と短期の過熱がはっきりしている。ただ、乖離が初めて+5%に届いた後の10営業日は26回中15回が下落、平均−0.28%(2021-11〜2026-10)で、「やや下げやすい」程度にとどまる。上放れた形と過熱が同居しており、まずは過熱を冷ます押しが入りやすい局面と読んでいる。
押し目の目安は約66,700円で、上に抜けた下降トレンドラインと75日線(約66,733円)がほぼ重なる。寄り後に68,000円を保てるかが、きょうの最初の分かれ目になる。
主要指数
| 指数 | 値 | 前日比 | 52週位置 | 時点 |
|---|---|---|---|---|
| 日経平均 | 68,956.72 | +3.30% | 88% | 10/1終値 |
| TOPIX | 4,131.98 | +0.57% | - | 10/1終値 |
| S&P500 | 7,666.45 | +0.19% | 91% | 10/1終値 |
| NASDAQ総合 | 26,871.60 | +0.04% | 94% | 10/1終値 |
| SOX指数 | 12,829.00 | +1.59% | 78% | 10/1終値 |
| VIX | 16.39 | +0.31% | 17% | 10/1終値 |
| ドル円 | 158.05 | +0.31% | 65% | 10/1 |
| ビットコイン | 84,654.44ドル | +1.32% | 39% | 10/1 |
米国はNASDAQが+0.04%と小動きだった一方、SOXは+1.59%と半導体に買いが集まった。セクターではエネルギー(+1.95%)・テクノロジー(+1.05%)・資本財(+0.99%)が上位、ヘルスケア(−1.32%)・通信サービス(−0.93%)・不動産(−0.56%)が下位である。
日本は10/1に電気機器(+3.78%)・精密機器(+2.47%)・非鉄金属(+2.22%)が上位で、半導体への集中が続いた。NT倍率は16.69(+0.44)、東証プライムの値上がりは750・値下がりは747とほぼ半々で、指数の上げほど相場の広がりはない。ドル円は158.05円と158円台にあり、国内の10年債は3.095%(一時3.110%)だった。
対イラン攻撃激化の警告でWTI 92.93ドル、ナイキは時間外−8.25%
トランプ大統領が中間選挙後の対イラン攻撃激化の可能性に言及し、米政府が3隻目の空母を11月に中東へ派遣するとも報じられた。ホルムズ海峡の封鎖懸念が再燃し、WTIは通常取引で92.93ドル(+2.78%)と1か月ぶりの高水準圏にある。原油高は物価の再燃につながり、ISMの仕入れ価格の急上昇とあわせて利上げ観測を支えやすい。日本では石油・資源に追い風、空運・化学には逆風となる材料で、WTIの95ドルとホルムズ海峡をめぐる報道が焦点になる。
ナイキは利益が予想を上回った(EPS 0.48ドル、予想0.44ドル)ものの、売上は112.1億ドルと予想の113.5億ドルに届かなかった。2027年度は1桁台後半の減収を見込み、中華圏の売上は26%減で、時間外は−8.25%となっている。中国の消費の弱さは、中国売上の大きい日本の消費関連やスポーツ用品への連想売りにつながりうる。マイクロンの好決算とナイキの不振が並び、米国でもAIと消費の選別がはっきりしてきた。
前回シナリオの答え合わせ
シナリオの読み方(メイン・強気・リスクの3本、確率とレンジ、外れたと分かる条件、的中率の計算)は 「シナリオとは」 にまとめています。
PARTIAL
10/1向けは朝版を作っていないため、今回の検証はない。直近で検証したのは9/30向けで、結果は PARTIAL だった。
9/30向けのメインは「大阪夜間66,310円にさや寄せして反発スタートし、65,800〜66,400円で引ける」だった。反発の方向は合っていたが、終値66,753.72円はメインの上限を354円上回り、強気シナリオ(66,400〜66,900円)が的中した。マイクロン決算前の先回り買いと、TDK・太陽誘電などAI関連の買い戻しを弱く見積もったのが外れの理由である。
累計は2026-10-02時点で検証31件、hit 10/partial 15/miss 6、的中率56.5%。
今日のシナリオ(10/2向け)
シナリオの読み方(メイン・強気・リスクの3本、確率とレンジ、外れたと分かる条件、的中率の計算)は 「シナリオとは」 にまとめています。
10/2は、2,203円高の過熱をどこまで冷ますかと、雇用統計を前にどこまで持ち高が軽くされるかを見る日になる。大阪夜間は68,460円(−550円)で、上値の目安は20日高値の68,995円と+3σの69,086円、下値の目安は押し目の目安とした約66,700円である(いずれも10/1時点)。
夜間先物にさや寄せして反落スタートを想定している。米金利の反落とマイクロン高は支えになるが、+2.9σの過熱と、結果が東京の取引後に出る雇用統計・週末を前に、持ち高を大きく傾けにくい。20日高値(68,995円)の手前で上値が抑えられやすく、東証プライムの上昇比率は35〜55%を目安にしている。
アドバンテスト・東エレクが前日の高値を超える、東証プライムの上昇比率が55%を超える、ドル円が158円台を保つ。こうした条件がそろえば、三角もちあい上放れの流れが続き、69,000円台の定着が視野に入る。
寄り後に68,000円を割り込む、半導体株の上げ幅が縮む、時間外で米10年債が5.3%に近づく、ドル円が介入などで157円を割る。このいずれかが起きれば、過熱の巻き戻しが強まり、68,000円を下回る水準まで押し戻される下値リスクが高まる。
無効化条件は、終値が69,600円を超えるか67,300円を割る、東証プライムの上昇比率が75%を超えるか20%を下回る、電気機器が33業種の下位5位に入る、のいずれか。これが出たら、上の組み立ては外れたものとして扱う。
注目カレンダー
- ★ 10/2 21:30 米9月雇用統計(予想+9万人・失業率4.1%)
- 10/9 10月限SQ
- ★ 10/27〜28 FOMC/10/29〜30 日銀会合(展望レポート)