2026-10-07 / 10/7(水)夕刊版・大引け後
半導体に利益確定、日経平均は648円安 7万円は維持も日経VIは32.73へ
日経平均は半導体株の利益確定で3日ぶりに反落し、70,035円で引けました。7万円は守りましたが、日経VIは2日で約10ポイント上がっています。あすは未明のFOMC議事要旨から引け後の決算まで材料が重なり、7万円を挟んで値幅が出やすい日と見ています。
データ時点: 日本株・売買代金・業種・寄与度=10/7大引け(確定)/日経VI・空売り比率=10/7/夜間先物=10/7 17:00寄り/為替・暗号資産・コモディティ・米株先物=10/7 17:03頃/米国株・SOX・米セクターETF=10/6終値(米国10/7は取引前)
きょうの東京は、米国の最高値よりも「上げすぎ」の調整が優先された一日でした。日経平均は70,035.71円(−648.27円・−0.92%)で3日ぶりに反落し、東京エレクトロンやアドバンテストなど、指数への影響が大きい半導体株に利益確定の売りが集まりました。
寄り付きは70,582円と、夜間の先物(71,070円)に届かないところから始まりました。9時台の70,793円が高値で、前場には70,017円まで下げています。7万円の大台は守りましたが、日経VI(日経平均の予想変動率)は32.73まで上がり、値幅への警戒は強まっていると見ています。
今日の要点
- 東京エレクトロン1銘柄で日経平均を約154円、アドバンテストで約121円押し下げ、ディスコは−6.29%と、半導体の中でも製造装置株に売りが目立ちました。
- 値がさ株を除いた下げは小さい一方、東証プライムの値上がり銘柄は35.1%にとどまり、33業種中25業種が下げたため、売りは一部の銘柄だけではありませんでした。
- 日経VIは32.73と2日で約10ポイント上がり、10/9のSQ(特別清算指数の算出)を前に、上下どちらにも値幅が出やすい状態です。
ヘッドライン
日経平均は3日ぶり反落、半導体に利益確定が集中
日経平均は70,035.71円、TOPIXは4,154.11(−0.70%)でした。寄与度では東京エレクトロンが約−154円、アドバンテストが約−121円、ファーストリテイリングが約−66円、キオクシアが約−59円、TDKが約−50円です。製造装置ではディスコが−6.29%、KOKUSAI ELECTRICが−4.84%と大きく下げました。
日経平均は前日までの5日間で+7.95%上がっており、25日移動平均からの上方乖離も7%を超えていました。米国でAI向け半導体が買われた材料よりも、上げすぎた分の利益確定が先に出たと見ています。一方で、HBM(AI向けの高性能メモリ)向けの検査部品を手がける日本マイクロニクスは+8.76%と逆行高で、AI関連の中でも銘柄の選別が始まったようです。
終値は25日ボリンジャーバンドの+2σ(70,075円)をわずかに下回りました。7万円と5日移動平均(69,587円)で止まれば上昇の中の一服、割れると調整が深まる形と見ています。
日経VIは32.73、空売り比率は40.6%に上昇
日経VIは32.73(+3.53)で、10/5の22.87から2日で+9.86上がりました。30を超える水準は、市場が大きな値幅を見込んでいるサインとされます。株が上がった10/6にも下がった10/7にもVIが上がっており、上下どちらへの備えも買われている形です。
東証の空売り比率も40.6%(前日38.0%)と40%を超えました。売り方が上値で待ち構えていた下げと読めますが、材料が好転すれば買い戻しが入りやすい水準でもあります。SQまでの2日間は、70,000円近辺に値が引き寄せられやすい一方、そこから離れると値幅が出やすいと見ています。
キオクシアは3日続落、あす朝にサムスン電子の速報
キオクシアは17,900円(−4.46%)で3日続落しました。売買代金は東証で首位でしたが、出来高は20日平均の約半分で、売り急ぎというより買い手が少ない中での下げです。韓国でもSKハイニックスが−2.82%、KOSPIが−1.98%と、米国の記憶装置株の急落からメモリへ売りが広がりました。
あす10/8の朝には、サムスン電子が7〜9月期の暫定業績を発表します。営業利益の市場予想は約106〜109兆ウォンと伝えられており、予想を上回って「メモリ不足が続く」と確認できれば、供給増への懸念を打ち消す材料になりうると見ています。
主要指数
| 指数 | 値 | 前日比 | 52週位置 | 時点 |
|---|---|---|---|---|
| 日経平均 | 70,035.71 | −0.92% | 91% | 10/7終値 |
| TOPIX | 4,154.11 | −0.70% | - | 10/7終値 |
| S&P500 | 7,818.93 | +0.58% | 100% | 10/6終値(最高値) |
| NASDAQ総合 | 27,599.89 | +0.45% | 100% | 10/6終値(最高値) |
| SOX指数 | 13,217.82 | +0.34% | 83% | 10/6終値 |
| 日経VI | 32.73 | +3.53 | - | 10/7大引け |
| ドル円 | 158.00 | +0.02%(10/5比) | 57% | 10/7 17:03頃 |
| ビットコイン | 84,057.64ドル | −1.75% | 39% | 10/7 17:03頃 |
東証プライムの売買代金は7兆6,713億円(20日平均の0.94倍)で、上げた前の2日より下げたきょうのほうが商いは多くなりました。夜間の日経平均先物は17:00に70,280円(−80円)で始まっています。
前回シナリオの答え合わせ
シナリオの読み方(メイン・強気・リスクの3本、確率とレンジ、外れたと分かる条件、的中率の計算)は 「シナリオとは」 にまとめています。
PARTIAL
けさの朝版で立てた10/7向けのメインは「高寄り後の高値もみ合い。70,600〜71,300円」でした。終値70,035.71円はメインの下限を564円下回り、リスクシナリオ(70,000〜70,600円)の範囲で引けています。東証プライムの上昇比率35.1%は、メインの目安(35〜65%)の下端にかろうじて入りました。
「高く始まったあと伸び悩む」という向きは合っていましたが、水準を外しました。夜間先物は現物より386円高かったものの、寄り付きはそこに届かず、そのまま押しています。夜間先物にレンジの中心を合わせたこと、米国の材料よりも5日で約8%上げた過熱感と日経VIの急上昇を重く見るべきだったことが見落としです。半導体の「演算は強い」という米国の話を、製造装置株全体に広げて読んだことも反省点です。
3日続けて終値が「メインの外、サブシナリオの中」に入っており、方向よりも値幅の見積もりが狭すぎると考えています。累計は2026-10-07時点で検証35件、hit 10/partial 19/miss 6、的中率55.7%です。
今日のシナリオ
シナリオの読み方(メイン・強気・リスクの3本、確率とレンジ、外れたと分かる条件、的中率の計算)は 「シナリオとは」 にまとめています。
10/8(木)向けのシナリオです。10/7の終値70,035円を起点に、上は70,600円、下は5日移動平均の69,587円と69,400円を目安にしています。日経VIが30を超えているため、メインの幅を広めに取り、リスクの確率を上げました。
未明のFOMC議事要旨で米10年債利回りが5.25〜5.35%に収まり、サムスン電子の速報もほぼ予想どおりなら、7万円を挟んで上下する展開を想定しています。前場はメモリ株と、きょう売られた製造装置株が持ち直すかが焦点です。後場は12:35ごろの30年債入札、引け後のファーストリテイリングの決算と10/9のSQを前に、持ち高の調整が出やすい見立てです。東証プライムの上昇比率は30〜65%を目安にしています。
夜間先物が70,600円を超えて終える、SOX指数が1%超上げて米10年債利回りが5.25%を割る、サムスンの営業利益が予想を上回りSKハイニックスが2%超上げる。こうした条件がそろえば、きょう売られた半導体に買い戻しが入り、上値余地が出てくると見ています。上昇比率は50〜80%を想定しています。
議事要旨で追加利上げを支持する声が多く米10年債利回りが5.35%を超える、30年債入札の結果が弱い、寄り後に7万円を回復できず5日移動平均を割る、日経VIが35を超える。このいずれかが出れば、過熱の調整が続く下値リスクが高まると見ています。上昇比率は15〜40%を想定しています。
無効化条件は、終値が71,400円を超えるか68,500円を割る、東証プライムの上昇比率が85%を超えるか10%を下回る、寄り付きが69,000円を下回る、のいずれかです。これが出たら、上の組み立ては外れたものとして扱います。
注目カレンダー
- ★ 10/8(木)03:00 FOMC議事要旨(9月会合分)、朝 サムスン電子の7〜9月期暫定業績
- ★ 10/8(木)12:35ごろ 日本30年債入札、引け後 ファーストリテイリング・セブン&アイHDの決算
- ★ 10/9(金)10月限SQ、安川電機の決算(10/12はスポーツの日で東証休場)